TBS安住紳一郎がラジオで取りあげた

「鼻濁音」の有無 

ついでに「アクセント」の有無も




■安住紳一郎が自分のラジオ番組で
「鼻濁音(※)」について解説付きで触れており、

冒頭から延々20分以上に及んだ。


安住2


アナウンサーだから、発音に触れたり、実際にお手本よろしく早口言葉を話したり、
例によって安住がそのキャラの本領を発揮しながらだから……

おかしくて笑い転げながら聴いていた。


※「鼻濁音」は、鼻に抜けるように発音するガ行音。
「ガ行鼻濁音」とも。


語の途中にある「が・ぎ・ぐ・げ・ご」と助詞の「が」を、
「nが・nぎ・nぐ・nげ・nご」と発音する。(ヤフー知恵袋より)


■なんでも、
鼻濁音を使う地域と使わない地域があるらしいと安住。


たとえば九州や四国では
ほとんど使われていないとか(九州でも西の突端にある枕崎あたりでは使うらしい)、


同じ県内でも
話す地域と話さない地域があるとか(千葉県の上総〜安房地域などは使わない)、


あるいは東京や大阪などは混合しているとか(全国で一番混合しているのが
三重県とのことで、同じ県内なのに市町村によってまちまちで、


混合しているところとそうでないところがあるとのこと)、いろいろあるようだ。



■もともと番組によせられた、
三重県に住む放送部員だという女子高生からの


「鼻濁音の発音ができないので、アドバイスを」というのが発端だった(先々週の番組で)。


■使う地域で育った人はともかく、
使わない地域で育った人は鼻濁音をよく聞き分けられないのではないのか――番組では、


使わないのだから「(そういう地域の人は)わからないはず」と言っていたが。


僕は仙台の出身だけど、東北地方は鼻濁音を話す。


ところで、ここからは鼻濁音のことは措くとして、
その関連で思いだしたのが「アクセントのない地域」のことだ。


■仙台にはアクセントが無い(宮城県南部地域は無い)。
以前にも触れたことがあるので、そこからポイントだけを拾い出しておく。


■例えば同音異義語の次のような言葉。


「橋」と「箸」、「日」と「火」、「雨」と「飴」などの
アクセントの違いが僕にはほとんど分からない。


いや、分からないのではなく、区別した発音すらできない。
そもそもアクセントの音感(? でいいのかな)が欠落しているからだ。


■別段、それで困ったことはないけれども、
いきなり、その違うアクセントを知人や見ず知らずの人から指摘されたことがある。


ただし、指摘したのはどういうわけか若い女性だったことは共通している。


で、彼女たちは正しい発音を示してくれたのだが、
それがまるで聞き分けられない。違いが分からないのだ。


数えるほどでしかないけど、そういうことが何度かあった。


■東北地方には俗に「ズーズ弁」と言われる方言があるのはご存じの通り。


この「ズーズー弁」は大別すると「北奥方言」と「南奥方言」にわかれる。


地域で言えば、太平洋側は岩手県の北上市以北が北奥で、

日本海側の山形県だと庄内の酒田、鶴岡 などが北奥で、

内陸部の山形市などは南奥になる。


ちなみに、北上市で二分されるのは
南部藩と伊達藩の違いからきているらしい。


■で、「南奥方言」を使う南奥地域では
アクセントが欠落しているというのだ(ただし北奥地域にはアクセントは存在する)。


そのことはきちんと文法的に説明できるそうだ。


■先日亡くなった立松和平(本名は横松和夫)さんは知っての通り栃木県生まれで,

まるだしの栃木なまりが人気だったが、彼も欠落しているのではなかったか。


なぜなら、栃木県の一部も南奥方言地域に含まれるからだ。
あのなまりはそうだろう。


それから、九州にもアクセントが欠落している地域があるそうだ。


■ネット上に故金田一春彦の以下のような言葉があった。
2001年とある。引用して貼り付けておく。


「私は、昭和三十三年に『明解日本語アクセント辞典』の序文を書いたが、
今その本の三訂版にあたる序を書きながら、


アクセントに対する考え方が昔と今とで随分違っているのに気づいて驚く。


初版の序文を書いた頃は、

見返しの地図に記したアクセントの区別のない地域の小学校の子供に、
「箸」と「橋」、「雨」と「飴」の 区別を尋ねても、全く答えてはくれなかった。




その後注意してみると、アクセントの区別のない地域にも
東京アクセントをかなり自由に使いこなせる人がおり、


現在ではそういう若い人たちが次第に多くなりつつあることを知った。


これは、テレビ・ラジオの普及によるところが大きいに違いない。(以下、略)」






2010年2月21日(日)